なるほど健康メモ

高血圧の症状(2009年10月号)

高血圧症とは、動脈の血圧が高い状態のことをいいますが、高血圧症は、合併症を伴わない場合には特異的な症状はありません。

 また、高血圧による動脈硬化によって「内臓の障がい」を伴う状態になっても特有の症状はなく、「合併症」がでて初めて特異的な症状が現れます。

 ちなみに合併症というのは、ある病気が原因となって起こる別の病気で、脳卒中や心筋梗塞(こうそく)のことです。

 しかし、「特異的」でなくても高血圧には症状は色々あります。まずは「頭痛」です。「頭が重たい」、「脳がびっしりまったようだ」など。頭痛がひどい場合には「吐き気」を伴う場合もあります。
 「めまいがするようだ」「ぐらぐらする」というのもよくあります。「真っ直ぐ歩けない」「しびれる」というような、あたかも脳卒中発作のような症状を訴える人もいます。

 「頭にキラキラと星が降っているようだ」、「肩がいつもこっているようだ」や「 頚(くび)の血管がつまったように苦しい」という症状もありました。心臓に負担がかかっているせいか「胸が苦しい」「動悸がする」もよくあります。

「眠れない」、「不安を感じる」というのもありますし、「おしっこがちかくなる」という症状もありました。

 このように高血圧には、多くの自覚症状がありますが、症状が何もない場合が一番多いのかもしれません。症状があっても軽度というかあまり自覚がない場合もあるようで、治療して血圧が下がると、「そういえば頭重感(ずじゅうかん)
がとれて肩が楽になりました」という人もおります。

 血圧は加齢とともに上昇することは、ご承知のことと思いますが、症状に心当たりのある場合には、何度か血圧を測ってみてはいかがでしょうか。