なるほど健康メモ

タバコがなかなかやめられないのはナゼ?(2009年12月号)

 タバコは身体に悪いということは誰でも知っていますが、なかなかやめられないのはなぜでしょう?

 それはタバコの成分のニコチンが身体にとって依存性があるからです。これは麻薬の依存性に引けをとらないくらい強いものだと言われています。

 禁煙しようと思ってもなかなか禁煙できないのは、意志が弱いからではなくニコチン依存症という病気だからなのです。

 このようなメカニズムが近年わかってきたため、最近では様々な禁煙治療補助薬というものが開発されてきています。

 新しい禁煙治療補助薬の中には、身体の中にニコチンが入ってきても脳に快感を与えないようにブロックする内服薬というものもあります。

 この薬は最初の時期はタバコを吸いながらでも治療ができ、そのうちタバコを吸ってもおいしくないと思い始めるので自然に喫煙をやめられ、禁煙による体重の増加もある程度抑えてくれる作用もあります。

 この薬を使っての禁煙治療は、約3ヶ月の通院でのプログラムで行うことができ、保険診療の対象である方は禁煙外来を行っている病院であれば、自己負担額が約2万円 (自己負担額が3割の方の場合)で治療が受けられます。

 高いように思われるかもしれませんが、例えば1日タバコを1箱吸う方であれば、約2か月分のタバコ代と同じくらいの費用です。
 喫煙は様々な肺疾患やあらゆるガンの誘因と言われています。喫煙をされている方は新しい禁煙治療も出てきていますので、この機会に思い切って禁煙してみませんか?