なるほど健康メモ

睡眠時の無呼吸(2010年8月号)

寝ている間に呼吸が停止する、睡眠時無呼 吸症候群をご存じでしょうか。規則的な「グーグー」といういびきではなく、しばらく 静かになったあとに「バァー」と大きない びきをかくのが特徴的です。

睡眠中、正常な 呼吸ができないので、血液中の酸素が不足し て、全身の臓器が障害されたり、何より首を絞められて寝ている様な状態なので、頻回の中 途覚醒、疲れがとれない、昼間の耐えがた い眠気、最悪の場合、居眠り運転等につなが ります。
本人は寝ている間のことなので、あまり自覚がなく、家族の指摘で発覚することもこの病気の特徴です。

原因は、鼻からのどにかけての上気道の閉 塞が大半で、まれに呼吸の命令を出す脳の障 害による場合もあります。肥満のため脂肪が のどを圧迫したり、もともとのどや顎のつくりが小さかったり、扁桃肥大、鼻の通りが悪い、鼻汁がのどに落ちるなどによって上気道の閉塞が起こります。

無呼吸の程度を検査するには入院の上、検査室で睡眠時の呼吸の状態をモニターする方法と、自宅で携帯できる検査機器を装着して寝てもらう方法があります。

治療は、上気道の閉塞に対処する方法と、睡眠中の呼吸を助けてくれるマスクを装着して眠る方法に分けられます。
閉塞には肥満の 解消、扁桃腺やのどの手術、畜膿や鼻アレル ギーの治療を行います。
人生の3分は睡眠に費やされており、 睡眠の障害は健康に大きく影響します。気になる場合は、耳鼻咽喉科や呼吸器内科を受診 するとよいでしょう。