なるほど健康メモ

ヘリコバクター・ピロリ 菌 と 胃がんのお話②(2011年2月号)

ヘリコバクター・ピロリ菌(ピロリ菌)は 日本では約6,000万人に感染していて、特に50 ~60代の約80%が感染しているといわれてい ます。
また、感染している人の多くは無症状 ですので注意が必要です。 生まれた時には誰もピロリ菌に感染してい ません。
「口」から感染すると考えられていま す。
井戸水にピロリ菌が含まれていることも あります。
衛生状態が良くなかった昔には多 くの人が感染したと考えられます。

赤ちゃんの時に、ピロリ菌に感染している 親が噛んだ食べ物を口移しで与えるとピロリ 菌に感染すると考えられます。

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免疫力の弱い5歳くらいまでの子ども時代 に感染するとピロリ菌は胃の中に住み着いて しまいます。
お父さん・お母さんがピロリ菌 に感染しているかもしれないので、赤ちゃん に口移しで食事を与えるのは控えたほうがよ いでしょう。
ピロリ菌が感染して年数がたつと、「慢性 胃炎」になって「胃がん」になる危険が高ま ることがわかっています。自覚症状の有無は 関係がありません。
ピロリ菌に感染している かどうかが重要です。
「胃がん」は、内視鏡検査をうけて早期に発 見することができれば、治る時代になってき ています。いかに早期に発見するかが重要で す。
特に、身内に「胃がん」や「慢性胃炎」と 診断された方がおられる人は、同じ環境で生 活されてきたわけですので、ピロリ菌に感染 している可能性があります。 50~60代以上の方はもちろんのこと、若い 方もぜひ「検診」を受けられることをお勧め します。
北見医師会