なるほど健康メモ

漢方薬(2)

漢方薬は副作用がないと思っている人がいますが、そんなことはありません。
たとえば葛根湯(かっこんとう)に含まれる麻黄(まおう)という生薬によって、動悸(どうき)・脈が早くなる・不眠・胃もたれ・尿の出が悪くなることがあります。
多くの漢方薬に含まれる甘草(かんぞう)によって、低カリウム血症・高血圧・むくみ・筋肉に力が入りづらくなることがあります。湿疹もあります。
異変に気付いたら、内服を中止して医師か薬剤師にすみやかに連絡をとりましょう。
中止すれば、副作用は一時的なものがほとんどなので心配はいりません。漢方薬の副作用は軽いのです。

漢方薬

漢方薬は長く飲まないと効かないのですかとよく聞かれますが、そんなことはありません。

たとえば、急に鼻水が水のようにタラタラ流れ出した時は小青竜湯(しょうせいりゅうとう)をお湯に溶いて飲むと十五分以内に効きます。筆者には風邪のひきはじめに葛根湯がすぐ効きます。

こむら返りには芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)に即効性があります。一方、二週間以上飲んで効いてくるのは、冷え性・不眠・胃腸虚弱・皮膚病・肥満・更年期障害などです。

漢方薬の場合、薬の選定が難しいので、漢方薬に詳しい医師や薬剤師に決めてもらうのがよいでしょう。養生にしっかりと気を配りながら、気長に飲むことになります。
漢方薬は養生があってこそ効きます。

養生とは生活の仕方を工夫することです。
たとえば、風邪のひきはじめで寒気がする時は漢方薬を飲んだ後に体を温めるのがよいのです。
安静・厚着・熱いウドンなどを食べてウッスラと汗をかくようにします。汗とともに熱が下がり体が楽になってきます。