なるほど健康メモ

めまいのお話(H27.5月号)

突然周りがグルグルまわる。動いていたらフワァーとなって倒れそうになった。そんな経験はありませんか?「めまい」は疲労やストレス、生活の乱れなどが誘引となって起こることが多く、一種の現代病といってもいいでしょう。

「めまい」とはある種の錯覚が病気によって起こった状態です。「グルグル回っている」といっても、実際には周りは動いていません。これは眼球が病気によって勝手に動いてしまって、そのように見える錯覚に陥っているのです。この眼の動きを眼振といいます。めまいでは問診と眼振を見ることで、ある程度診断をつけることが可能です。医師に病状を伝えるときには客観的で正確な情報だけを話してください。

めまいのお話(H27.5月号)

めまいというと「メニエール病」が有名ですが、実際はそれほど多い病気ではありません。最近では頭を動かした時に一過性にめまいを起こす「良性発作性頭位めまい症」が増えてきています。めまいの症状や原因には、さまざまなものがあります。
めまいの多くは耳からくるものですが、なかには脳に関係する病気によって起こるものもあり注意が必要です。めまいとともに強い頭痛や手足のしびれ、言葉のもつれなどを伴うときには脳の病気も考えなければなりません。めまいが起きたときには専門医の診察を受けることをお勧めします。
めまいの治療は内服薬や、急性期では点滴による治療が主体になります。残念なが
ら「めまいを止める薬」はありません。

めまいを起こしている原因をはっきりさせて、弱っている神経を早く安定した状態に戻すことが、めまいの治療の根本となります。めまい症状がなくなっても弱った神経が安定するまでには少し時間がかかります。良くなったからといってすぐに薬をやめないで、医師の指示に従ってください。