なるほど健康メモ

便秘(H27.6月号)

便秘とは具体的に、一週間の排便回数が3回未満、一日の排便量が35g以下、排便時間の25%以上にいきみが必要、便通時間の延長が認められるなどの定義があります。しかし、これらは個人差が大きく明確に定義することは難しいです。

便秘は大きく、急性便秘と慢性便秘に分けられます。急性便秘は定期的な排便が突然途絶えることです。どのくらい急かは定義がありません。慢性便秘は、3~4日連続して排便がない状態が少なくとも一か月以上持続している状況です。

更に細分化すると鑑別すべき点はいくつもありますが、注意点を絞ってお話しをしたいと思います。

便秘(H27.6月号)

まず一つ目は大腸癌による便秘があるということです。必ずしも便の狭細化や出血を伴うとは限りません。大腸癌が腸の内腔を占めることにより起こります。気になるときは大腸の検査(便検査や内視鏡)も念頭に医療機関の受診を御検討ください。

二つ目は、便秘に対しては下剤による対応も効果的ですが、腸が弛緩することにより薬剤は増える傾向にあるということと、その前に便秘解消の基本的な対処法があるということです。

それは、
①規則正しい生活リズムを確立する
②食物繊維を積極的に摂ること
③適度な運動
④水分の摂取
⑤正しい排便姿勢です。
⑤に関しては、和式の場合は自然と腹圧がかかるのですが、様式の場合はかかとを軽く上げて、少し前かがみになり、下腹部に力を入れます。
①~⑤は速攻性はなく地味な方法ですが、薬に頼らずできることですので、便秘にお悩みの方はもう一度生活習慣を見直してはいかがでしょうか?