なるほど健康メモ

薬の量について(H27.7月号)

‘クスリはリスク’というキーワード。聞いたことがある方もおられるかもしれません。政府広報にもある言葉です。薬は使い方を間違えると、体を壊すリスクになりえるという意味です。患者さんの立場からだけではなく医療者側からの自戒の意味も含め、単なる言葉遊びとしてではなく真剣に考えるべき言葉だと考えます。

皆さんは漠然と薬の服用のし過ぎ、つまり数量の多さはよいことではないことにお気づきだと思います。

その理由としては、どんな薬でも副作用がありえますし、多ければ多いほど薬の相互作用が懸念されるからです。

薬の量について(H27.7月号)

かかってしまった疾患に対し必要な薬があり、効果が期待されることもあることは否定できません。結果として複数の薬剤を内服することになっても、その恩恵を受けている方も大勢いることでしょう。しかし、薬は必要最低限の量が望ましいことは事実です。

薬の重複や、飲み合わせの悪さなどをチェックするために、お薬手帳の利用やかかりつ
け薬局・薬剤師さんをもつことが推奨されておりますが、そのチェック機構も絶対はあり得ません。最終的には処方する側(医療者)、処方される側(患者)の当事者が一番関心を持つべきだと考えます。

特に処方する側は、良かれと思った処方に重複はないか、惰性で継続している薬はないかなど常に細心の注意を払うべきですが、処方される側もご自身が処方されている薬がご自身の症状の程度に対し本当に必要なものか、量は適切か、是非関心をお持ちいただき、積極的に医療者側に問いかけることが必要であると考えます。