なるほど健康メモ

より良い見え方を保つために〜眼科検査の勧め②(2011年10月号)

今号は加齢黄斑変性症、飛蚊症、白内障のお話です。

加齢黄斑変性症とは年をとって網膜の中心の黄斑部に障害が起き、ゆがみ、視
力低下を生じる病気です。欧米では1番目、日本では4番目の失明原因とされ、生活の欧米化により近年日本でも増加しています。
ものがゆがんで見えたり、視野の真ん中が黒ずんで見えたら、この病気が疑われます。片目だけの症状やわずかな障害では気づきにくいので、片方の目を隠して片目ずつチェックすることが大事です。
少しでも気になったら、眼科専門医の検査を受けましょう。

より良い見え方を保つために〜眼科検査の勧め〜

次は、飛蚊症のお話です。黒いものがちら
ちらすると「それは年のせいだから、心配な
い」と片付ける方もいますが、ときには、眼底出血や網膜剥離の兆候である場合があります。
ごく初期の網膜剥離は外来でのレーザー治療で食い止められることも多いので、飛蚊
症、光視症(ピカピカ光って見える)があれば早めの眼科受診をお勧めします。  

最後は白内障のお話です。かすんで見える、まぶしくなる、ダブって見えるなどが主な症状です。濁った水晶体は、手術で眼内レンズという人工の透明なレンズに取り替えることにより、症状を改善させることが可能です。
また、進行を遅らせる点眼治療もあります。
眼鏡を変えても免許更新ができなかったことで、手術を希望される方がいますが、手術の前には様々な検査が必要で、手術待ちが数ヵ月のこともあるので、早めに予定を立てる必要があります。

また、逆に、白内障だと自分で思い込み、いずれ手術をすれば良くなると、
たかをくくっていると、別の病気のこともあります。手遅れになっては大変ですから、早期検査は重要です。