なるほど健康メモ

突然の心停止!! 大事な人を救う心肺蘇生法(2012年2月号)

「心臓マッサージ」や「人工呼吸」、「AED」という言葉を耳にすることがあると思います。
これらは、心肺蘇生の手技で、呼吸が止まり心臓も動いていないとみられる人への呼吸および循環の補助になります。
また最近、さまざまな場所で見かけるようになった「AED」は、心停止の原因である不整脈を止める医療機器です。

心肺蘇生法の目的は脳や心臓等の重要臓器への酸素供給維持です。特に脳は酸素を蓄えられないので、呼吸が止まって4~6分で脳に障害が起きてしまいます。そのため一刻も早く呼吸・循環の補助が必要なのです。

突然の心停止のとき、心肺蘇生を行わなけ
れば、生存率が1分ごとに7~10%低下します。救急車が到着するまでの間、居合わせた人が心肺蘇生を実施すれば生存率は2倍ないし3倍高まります。

AED

成人の救命の連鎖とは
①心停止の即時の認識と救急隊への迅速な出動要請
②心臓マッサージに重点を置いた迅速な心肺蘇生
③迅速な除細動-じょさいどう-(AED)
④効果的な二次救命処置
⑤心停止後ケアの統合となっております。

このうち①~③までは一般市民の皆さんが行う機会が多いのです。
心臓マッサージについては胸部中央を「強く、速く押す」ことに重点を置いて行います。
またAEDに関しては傷病者の「反応がない・呼吸がない・脈拍がない」場合に機器の指示に従い迅速に使用します。
特別な資格は必要ありません。必要なのはあなたの勇気です。
もし不幸にも身近な人にこのような事態が起きた時、あなたの心肺蘇生が救命率を大きく左右するのです。