なるほど健康メモ

家庭での血圧測定(2012年3月号)

本態性高血圧には朝の起床時に上がる「早朝高血圧」、日常生活では正常血圧であるのに診察室で血圧が上がってしまう「白衣高血
圧」、診察室では正常であるのに対し、日常生活(職場や家庭など)で血圧が上がる「仮面高血圧」などがあります。家庭で血圧を測る
ことで、これらの高血圧を診断することができます。

特に仮面高血圧はすでに高血圧の治療を受けている人、健康診断で血圧が正常といわれている人にもみられますので、家庭での血圧
測定が重要となります。

血圧は、時間や環境によって変動し、常に一定ではありません。日々の変化を正確に記録するためには、同じ時刻に、食事や飲酒、入浴の直後、尿や便を我慢した状態を避けて測定することが大事です。
可能であれば朝と晩、1回であれば排尿後、朝食前に測定することを勧めます。

血圧測定

測定時の姿勢は、原則として腰掛けて測定します。
正座、あぐらでもかまいませんが、いつも同じ姿勢で測定してください。また、緊張感や腕帯(わんたい)の冷たさで、1回目の測定では血圧が高くなりがちです。
測定の際は2~3回続けて測定し、その値すべてを記載しておくことを勧めます。

血圧計のタイプですが、血管は手首や指など抹消に行くほど細くなるため、上腕で測る血圧より低くなりがちです。外来血圧と比較するためにも、上腕で測るタイプを勧めます。
環境をきちんと整えて、正しい手順で、血圧を測定する習慣を身につけましょう。