なるほど健康メモ

肩こりの深イイおはなし

肩こりは、女性をはじめとして一度は経験することが多いのですが、その程度はさまざまであり多少気になる程度のものから、嘔気(はきけ)を伴う頭痛を併発し脳神経外科を受診する場合まであります。

一般的に肩こりの原因は無理な姿勢の維持や長時間のパソコンの使用などによって、頭から肩にかけての筋肉(僧帽筋-そうぼうきん-)が緊張し血流が悪くなると、乳酸などの疲労物質が筋肉にたまり、これが神経を刺激して痛みを引き起こすと考えられています。

特に、首筋の筋肉が弱い人ほど、頭部をしっかりと支えることができずに頭痛を引き起こしやすい傾向があるようです。
身体的なストレスが無くとも、精神的なストレスのみが原因で頭痛を発症するケースもあります。
精神的に緊張した状態が長時間続くと、脳の痛みを調整する部位が機能不全を起こし頭痛を引き起こしてしまうのです。

肩こりの深イイおはなし

いずれにせよ、頭痛を伴う肩こりの場合は一度、頭蓋内の検査をおこなうことが望ましいと言えます。そのうえで、保存的な治療を行うことになります。

残念ながら、肩こりに対しての治療に特効薬は存在しないのが現状です。基本的には温熱療法(よく温めて血行をよくする)、理学療法(筋肉のストレッチ体操)を中心に必要に応じて疼痛コントロールを内服薬で行います。

ここで注意しないといけないことは慢性的な肩こりの場合、冷湿布を使用することは逆効果であるということです。
肩こりによる痛みは筋肉の血流の悪さが原因なので、温めることが必要なのです。
最近では鎮痛効果のある冷湿布もありますが、効果は一時的であり、筋肉を冷やすことは逆効果であることを知っておく必要があります。