なるほど健康メモ

マダニ刺症

マダニは寝具やベットに発生するヒョウダニや食品などに発生するコナダニなどの家の中に生息する、目では見えないような小型のダニとは違う種類のダニです。マダニは林の中や草地などの屋外に生息し、固い皮に覆われた3mm~5mmの、目ではっきり見える比較的大型のダニです。

マダニにかまれるとスイカの種やほくろのような虫体(ちゅうたい)が皮膚にくっついているのに気付きます。自分で虫体を引っ張って取ってしまうとマダニの一部(頭の部分)が皮膚に残ってしまいます。
マダニの一部が皮膚に残ると硬いしこりができ、炎症を起こし赤く腫れたりすることがあります。また、マダニに媒介されるボレリアという病原体によりライム病という感染症を引き起こしてしまうことがあります。
ライム病はマダニにかまれた部位を中心に、環状の紅斑(こうはん)が出現し、時に髄膜炎(ずいまくえん)や関節炎などの全身症状を起こす可能性のある感染症です。

マダニ刺症

また、日本でも最近、マダニが媒介する重症熱性血小板減少症候群という病気が問題となっています。
この病気はウイルスを保有したマダニにかまれて感染する病気で、1週間 から2週間の潜伏期間を経て、発熱、出血症状や種々の消化器症状や神経症状が出現します。重症化すると死亡することもあるウイルス感染症です。

今のところ北日本ではこの病気の報告はありませんが今後、注意が必要でしょう。
マダニにかまれたら必ず病院に行って、適切な処置をしてもらうようにしてください。