なるほど健康メモ

魚の骨が刺さったら。どうします?「ご飯を丸のみしなさい」はキケン!(H27.4月号)

魚の骨が刺さったときに、「ご飯を丸のみしなさい」と言われてやったことはありませんか?
昔からおばあちゃんの知恵袋のように言われてきており、今でも信用して実践している人がたくさんいます。それで取れたという人もいて、一概に絶対ダメとはいえないのかもしれませんが、一般的にはやめたほうがいいでしょう。

魚の種類や骨の大きさにもよりますが、ご飯の丸のみによって、さらに症状を悪化させてしまうことも大いにあるからです。
小さくてやわらかい骨(うなぎやサンマなど)で、のどの入り口近くに刺さっているものであれば、その方法でも取れることがあるかもしれませんが、それはたまたま取れただけで、「ラッキー!!」と思ったほうがよいでしょう。奥のほうに刺さったものや、大きくて硬い骨では強い炎症を引き起こし、場合によっては食道を突き破って重症化する可能性もあるからです。

魚の骨が刺さったら。どうします?

のどの入り口で、細い骨以外はどうしてダメかというと
①飲み込んだご飯が引っかかり骨が粘膜を引き裂いて、傷を大きくしてしまうことがあります。
②弱い骨であれば出っぱっている部分が折れてしまい、その残りの部分が入り込んで取れなくなったり、ずっと痛みが残ったりすることがあります。
③飲み込んだご飯が骨をさらに奥へ押し込んでしまい、奥で炎症を起こし、化膿して腫れや痛みが増悪、重症化する危険があります。

見えている骨ならピンセットなどでとってもかまいませんが、見えなくて痛みが続いているときは、余計なことはしないで病院にかかるのが懸命です。