なるほど健康メモ

アルコールのお話②(H27.9月号)

「アルコールのお話①」では、消化器疾患に対するアルコール過剰摂取の関与についてお話ししました。
今回は、‘どのくらいのアルコール摂取が良くないのか?’そもそも、人間が生きていく上でアルコールは必須ではありません。
摂取自体が悪と唱える方もいらっしゃいますし、断酒を要する方がいることも事実。厚生労働省は「節度ある適度な飲酒」を以下のように定義しています。

「通常のアルコール代謝能を有する日本人においては、節度ある適度な飲酒として、1日平均純アルコールで20g程度である」と。
疫学調査から割り出された数字です。アルコール20gとは大体「ビール中ビン1本」「日本酒1合」「焼酎 0.6 合」「チュウハイ(7%)350ml缶1本」「ウィスキーダブル1杯」などに相当します。この定義にはただし書きがあり、体重あたり同じ量だけ飲酒したとしても、女性は男性に比べて臓器障害を起こしやすいことも知られており、女性の飲酒量は男性に比べて少なくすることが推奨されています。
諸外国と比較しても、男性の1/2~2/3程度が適当と考えられます。飲酒後赤くなる方、高齢者も飲酒量を控えることが推奨されています。

アルコールのお話&#9312(H27.8月号)

紋切り型に、上記のアルコール量を守るのは、宴の席では無粋では?という方。わかります、わかります。
しかし、その宴のあとはきっちりと休肝日を設け、体をメンテナンスすること。適正アルコール量とは、基準量を頭の片隅に置きながら、結局は自分の体と相談して、個々に決まってくるものだと考えます。健康に一生おいしい酒を楽しみましょう。