なるほど健康メモ
あたまが痛くならないあたまの病気〜脳梗塞について(H27.10月号)
不幸にして救急車で運ばれてこられる方の中に、「頭が痛くならないので、頭の病気だとは思わなかった」とおっしゃられる方を見かけます。確かに急に頭が痛くなれば、直ちに救急車を呼んだり、すぐに病院に来てくれます。でも、頭が痛くならない、怖い頭の病気もあるのです。
その病気の特徴は、「突然○○○ができなくなった」というものです。
○○○には、
●片方の手足が動かしづらくなった。
●言葉が出にくくなった。ろれつが回らなくなった。
●起き上がろうとするとふらふらして、つかまらないと歩けなくなった。
●テレビの画面が欠けたように見えた。
●ある日を境に交通事故に遭うようになった。壁や人にぶつかるようになった。
などのフレーズが入ります。

これが脳の血管が詰まって生じる脳梗塞です。頭が痛くならないため、頭の病気とは思われず、病院に来るのが遅くなりがちです。
麻痺など重篤な後遺症を残し、日本人の寝たきりとなる原因の首位が脳梗塞を含めた脳卒中であることから、早く気づいて病院へかかることが大切です。脳梗塞が発症してから4時間30分以内であれば、血栓溶解 (薬を注射し、詰まった血の塊を溶かす)治療ができる場合がありますし、数時間以内であれば、いくつかの治療を組み合わせて、症状を軽くできることがあります。
北見の救急隊は脳卒中対応についても定期的に訓練を行っており、脳卒中の治療可能な病院へ運ぶ時間は道内最短です。
脳梗塞は急を要する病気です。「突然○○○ができなくなった」に気づいたときは 119 で救急車を呼んでください。