なるほど健康メモ

気になる脚のむくみについて①一般的なむくみ(H28.6月号)

日常診療で脚のむくみを心配される患者さんが大勢いらっしゃいます。

むくみを引き起こす原因はいくつかあり、一時的なものと、血管や肝臓、腎臓、または心臓の障害による何らかの危険な病気が隠れている可能性のあるものがあります。

では、なぜ脚のむくみは起きやすいのでしょうか?体のなかで最もむくみが起きやすいのが脚です。心臓から遠い位置にあって、血流の流れが悪くなりやすいことや、重力の関係で水分がたまりやすいことからです。

一般に立ち仕事、デスクワ-クの人によくみられ、どちらも同じ姿勢を続けることで、水分を含む血液、リンパ液等の循環が悪くなり、細胞のすき間に水分が停滞するために起こります。

気になる脚のむくみについて①一般的なむくみ(H28.6月号)

また、中高年になって脚の筋力が低下することでもむくみが起こりやすくなります。脚の筋肉は血液を心臓に戻すポンプの役割をしているため、筋力が低下すると血液がうまく戻らなくなり、血液中の水分が停滞するからです。

こうした脚のむくみの多くは一時的なもので、一晩寝て改善する程度なら、あまり心配はありません。

<脚の先を動かす>
ふくらはぎの筋肉が動くことで血行が改善します。椅子に腰かけた姿勢でつま先を回したり、上げたり、伸ばしたりしましょう。

<適度な運動>
ふくらはぎや太ももの筋肉の衰えを防ぎ、血流を改善します。ウォ-キングや散歩などでよく歩くことを心がけましょう。また、日頃から階段を使うことで脚の筋肉を強化することも効果的です。