なるほど健康メモ

東洋(漢方)医学について〜1.東洋医学と西洋医学の違い(H29.3月号)

今月号から東洋医学について、3回にわたり連載します。1回目は、東洋医学と西洋医学の違いについてです。

西洋医学は、日本で医学教育を受ける人の全てが学ぶものです。人体を扱う職業に就く人は、西洋医学を学び、医師は国家試験を受けて医師免許を取得します。

一方、東洋医学は医師が独力で学ぶ必要があります(一部の医学部では講座あり)。本を読んだり、勉強会や講演会に参加したり、あるいは東洋医学に精通した医師の元で学ぶなどです。

東洋(漢方)医学について〜1.東洋医学と西洋医学の違い(H29.3月号)

東洋医学の治療法を大きく分けると、
①瀉血-しゃけつ-(治療の目的で患者から血を一定量取り除くこと)、切開などの外科的治療
②湯液-とうえき-(生薬を煮出して作る液状の飲み薬、今ではほとんどがエキス剤で対応)
③灸-はり- ④鍼-きゅう- ⑤按摩-あんま-・気功 などがあります。

皆さんが病院で主に受けているのは、②の湯液です。医師によっては、③や④を行う場合もあります。

東洋医学と西洋医学の違いは、心臓、胃など、ひとつの器官を重視する西洋医学に対し、東洋医学では、個人の体質・特徴を重視して、身体全体の調和を図ることを目指している点です。個々の身体の状態や心の状態を考慮した治療を行い、ひとつの病気(病名)において、画一的な治療法を用いる傾向はあまりありません。