なるほど健康メモ
インフルエンザ~早期に治療開始を~(H31.1月号)
今回は、インフルエンザの治療について、ご紹介します。
すべての抗インフルエンザ薬は、ウイルス増殖を抑制することで、有病期間を短くする作用を持っています。そのため、症状出現後、早期(48時間以内)に治療を開始することが大切です。
以下に代表的な薬剤を列記します。
タミフル(内服)
5日間服用。カプセルとドライシロップがあります。1歳未満の赤ちゃんにも使用できます。異常行動の問題から年長児の使用は控えられていましたが、薬剤との特別な因果関係はないとの判断から、昨年8月より全年齢で使用可能になりました。
ゾフルーザ(内服)
昨年3月に発売された新薬。1回服用で治療が完結します。錠剤のため、学童期以降の方が使用できます。
イナビル(吸入)
1回の吸入で治療が完結します。簡便であり、確実に吸入のできる方にお勧めです。
リレンザ(吸入)
5日間使用します。イナビルより再発熱の頻度が低くなるというデータがあります。
ラピアクタ(点滴)
内服や吸入の出来ない方に使用します。点滴薬のため即効性も期待されます。
現在、薬剤と異常行動の因果関係は証明されておらず、薬剤間の安全性に差はありません。異常行動は年長児に多い症状です。服薬の有無によらず、発熱後2日間は一人にしないなど十分な注意が必要です。