なるほど健康メモ

たばこと私たちの健康(H31.4月号)

たばこが健康に良くないことは皆様ご存じのことと思いますが、国連のWHO(世界保健機関)によれば、「喫煙とは予防できる最大で単一の病気の原因」とされております。その影響を世界規模で見てみますと、世界ではたばこのため1年間に約700万人が死亡しているとのことです(そのうち受動喫煙による死亡者数は 89万人)。また、日本では自分自身の喫煙のため1年間に約 13万人が死亡していると推計されており、それに加えて受動喫煙による死亡が1万5千人といわれています。

日本人は1年間に130万人くらいの方が様々な理由で亡くなっているのですが、そのうち約1割がたばこによる超過死亡(たばこを吸っていなければ死なずにすんだ人の死亡)ということになります。公衆衛生的課題として非常に大きいといわざるを得ません。

たばこと私たちの健康(H31.4月号)

これらのことを踏まえて、2020年開催予定の東京オリンピックをめざして、健康増進法という法律が改正され、2020年4月から施行されることとなりました。これは、たばこを吸わない人がたばこの煙を吸わされる受動喫煙をできるだけ少なくしようという意図で行われた改正です。この改正により、一定の面積以上の大きさの飲食店は原則禁煙となります。これにより、お客さんやお店の従業員の方々が受動喫煙で健康を害する機会を減らすことが期待されます。

たばこは、肺がんをはじめとする各種のがん、脳卒中、心筋梗塞、肺気腫などの原因となります。たばこを吸っておられる方は、ご自分のため、そしてたばこを吸わない周りの人々のためにも、禁煙にチャレンジしてみませんか?