なるほど健康メモ

寿命と健康寿命(R元.7月号)

日本人の平均寿命は、2017年の統計で男性81歳・女性87歳です。また健康寿命(健康上 の問題で日常生活が制限されることなく、家 族や他人の手を借りないで暮らせる年数)は 男性72歳・女性74歳で、平均寿命と比べて10歳ほどの差があります。その間は他者の支援 や介護を受けることになります。人は誰でも、 食事やトイレ、入浴などで他者のお世話にな ることは嫌なものです。

高齢になると糖尿病、脂質異常症、高血圧症 などの生活習慣病になりやすくなりますが、これらは治療により軽快が期待できます。一方で、癌や心疾患、肺炎や血管障害などを発症すると、死に至るリスクが高まります。以前この欄で紹介された虚弱体質(フレイル) や、筋肉が減り体力が衰えるサルコペニアで の転倒などから、寝たきりになる方も増えています。

寿命と健康寿命(R元.7月号)

認知症を発症する人もいます。自身の記憶 や季節・時間などの見当識に違和感や不安を覚え、ほとんどの方は自分で異変に気づきますが、他者から指摘や注意を受ける頻度が高くなってくると、それが自覚症状以上に本人にとって大きな衝撃となります。

他者からの指摘や注意が繰り返されると、 反発心が生じ、いつも周りからばかにされているように感じ、家庭内にも外にも居場所がなくなり、引きこもりがちになります。そして生活に張り合いや生きがいを感じられなくなってきます。

認知症の予防として、週に3回以上は散歩 に出たり、友達とお茶を飲みながらのおしゃ べり、いろいろな行事への参加に努めてください。人生100年の時代を迎えつつあります。