なるほど健康メモ

花粉症のはなし~その1~(R2.5月号)

雪国の北見市に清々しい春の訪れ 、毎年花粉症に悩まされている人にとってはこの清々しい気持ちも半減しているのではないでしょうか。

今や日本国民の3分の1以上が罹患しているといわれる花粉症。全国的には本州のスギ花粉が有名ですが、ここ北海道ではスギの生息地は基本的に道南のみであるといわれてきました。しかし、最近は札幌市などでもスギの植林がなされ、なんと北見市にも。道立衛生研究所の報告では北見市でスギ花粉の飛散が少量ですが観測されています。地球温暖化と相まって、将来はこの地にもスギ花粉症が到来? 今後の成り行きが懸念されます。

花粉症のはなし~その1~(R2.5月号)

とはいえ、現在では北見市の春の花粉症といえば、やはり皆さんご存じの「シラカバ」でしょう。春から初夏にかけて郊外、市街地問わず北見市全体を包み込むように花粉を飛散させる、このシラカバが主要なアレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)となっています。

北見市の花粉症を季節で追ってみると、3月の雪解けと同時にハンノキ(主に川辺に生息)の花粉飛散から始まり、4月末の連休あたりからシラカバ花粉が飛散。6月頃まで花粉症の患者さんが最も多く来院されます。初夏の6月頃から牧草などのイネ科雑草、そしてちょうど市民が墓参りに行くお盆頃からは秋のキク科雑草の花粉が飛散します。このうちハンノキはシラカバと同じ「カバノキ科」に属するため、シラカバのアレルギーがある人はハンノキにもアレルギーを持つ可能性があります。

花粉症については来月と再来月にも、続編としてお話をさせていただきます。