なるほど健康メモ

花粉症のはなし~その2~(R2.6月号)

雪解けと同時に、主に川辺から花粉を飛散させるハンノキ、ゴールデンウィーク頃より森林などから市中に花粉を飛散させるシラカバ。これらは同じ「カバノキ科」に属する樹木です。北見市では、これらカバノキ科樹木の花粉が花粉症の症状を引き起こすアレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)として有名です。それに対して、主に夏のアレルゲンとして生息するカモガヤ、オオアワガエリなどのイネ科植物、それと主に秋のアレルゲンとして生息するヨモギ、ブタクサなどのキク科植物。これらは草本(そうほん)植物といわれています。

花粉症のはなし~その2~(R2.6月号)

春の樹木花粉症は夏秋の草本花粉症に比べて患者数が多いです。樹木花粉症の患者数が多くなる理由に関しては様々な要因がありますが、その一つにシラカバ、ハンノキなどの樹木花粉は草本花粉と比べて、花粉の飛散が非常に長距離であるという要因があります。雑草などの草本植物は花粉の飛散距離が十数mといわれています。雑草があまり生息していない市街地では花粉の影響をあまり受けることがありません。花粉を浴びるのは河川敷や公園に行って近くを散歩するとき、子供が歩いて通学するときぐらいでしょうか。

それに比べて樹木花粉の飛散距離は十数km。草本植物の比ではありません。北見の平野は南北を山に囲まれ、東西に細長い地形です。少し風が吹けば、市街地も全て花粉に覆われて人々の目鼻や口に届きます。逃れる場所などありません。森林からやや遠い市街地に住んでいる方で、ここは花粉症の安全地帯であると考えている方、ご用心ください。