なるほど健康メモ

B型慢性肝炎ウイルス(R2.10月号)

B型慢性肝炎ウイルスにはタイプがいくつかあり、日本人はタイプBとタイプCが多く、 タイプAはまれです。

タイプAは、成人になって感染しても慢性化します。しかし、BとCは幼少期での感染しか慢性化しません。原因は出産の時の垂直感染かワクチン接種です。以前はワクチン接種の時、針を変えずに使いまわしていました。

B型肝炎ウイルスは感染力が強く、少量でも感染します。B型肝炎は全員が慢性化するわけでなく、慢性化するのは約10%です。 長い歴史の中でいろんな治療が試されましたが、現在の主な治療は核酸アナログの投与です。インターフェロンとの併用が行われているところもあります。核酸アナログのよいところは、副作用が少なく、また、97%は変異 株の出現率を認めない薬があり、管理が難し くなくなっているところです。しかし、ブレイクスルー肝炎と呼ばれる、急性増悪する場合があり、準備はしておく必要があります。

B型慢性肝炎ウイルス(R2.10月号)

B型肝炎の特徴は、肝機能が高くなり短期間で進行して、肝不全になることがあることです。原則C型肝炎はマイルドで、肝硬変になっても肝不全にはなりません。治療の適応は、慢性肝炎では、肝機能(= ALT)が31以上 HBVDNA(ウイルス量)4.0 以上です。肝硬変では全員適応です。