なるほど健康メモ

帯状疱疹(2012年10月号)

帯状疱疹(ほうしん)とは、身体の左右どちらか一方に、ピリピリと刺すような痛みと、これに続いて赤いぶつぶつと水ぶくれが帯状に広がる病気です。
帯状疱疹は、幼少期のころに水ぼうそうを起こした水痘・帯状疱疹ウイルスというヘルペスウイルスの一種により起こります。

水ぼうそうが治ったあとも、ウイルスは体内の神経節に潜んでおり、加齢・過労・病気などで免疫力が低下すると、潜んでいたウイルスが勢いを増し、神経を痛め、同時に神経に沿った皮膚に帯状の発疹や水ぶくれを引き起こします。

50歳〜70歳代に多くみられる病気ですが、過労・ストレスが引き金となり若い人に発症することも珍しくありません。
帯状疱疹の治療は、抗ヘルペスウイルス薬を中心に行われます。ウイルスの増殖を抑えることにより、発症早期の皮膚症状や痛みなどを和らげ、治るまでの期間を短縮します。
また、消炎鎮痛薬やビタミン剤の内服、痛みに対して神経ブロックという治療が行われることがあります。
また、気をつけるべき後遺症として帯状疱疹後神経痛があります。

通常、皮膚症状が治ると痛みも消えますが、その後もピリピリするような不快な痛みが持続することがあります。これは発症早期の炎症によって神経に強い損傷が生じたことによって起こります。

帯状疱疹後神経痛は、通常の鎮痛薬が効きづらく、痛みが長引くことがあるため、ペインクリニックなどでの専門的な治療が必要となることがあります。
帯状疱疹かなと思ったら。すぐに専門の医師の診察を受けましょう。