なるほど健康メモ
白内障のはなし(R3.8月号)
白内障とは、眼球の中にあるレンズ(水晶体)が濁ってしまう事を言います。
そのため、目に合った眼鏡をかけていても、周りのものがかすんで見えにくくなるのです。 白内障は色々な原因で起こりますが、最も多いのは加齢によるものであり、これを「加齢性白内障」と言います。個人差はありますが、誰でも加齢により水晶体が濁り、その割合は70歳台で90%、80歳以上で 100%と言われています。
その他、糖尿病などの全身疾患に合併するものや、他の眼の病気(ぶどう膜炎等)に伴って起こる併発白内障、外傷性白内障、先天性白内障、放射線や薬剤の副作用で起こるもの等があります。
治療は、軽症の場合は経過観察や白内障の進行を抑える点眼を使用する事もありますが、それでも白内障が進行し日常生活に支障が出る場合、外科的な手術が行われます。一般的には、濁った水晶体を超音波で粉砕して取り除いて、代わりに人工水晶体である眼内レンズを入れます。これにより、他に視力を低下させる眼の病気がない場合は、視力の回復を見込めます。ただし眼内レンズにはピント調整機能はないので、手術後も眼鏡などによる視力の矯正が必要になる事が考えられます。
もし、日常生活を送る上で、1日中見えにくくてお困りの方がいらっしゃいましたら、1度お近くの眼科を受診し、その原因を調べてもらうことをお勧めいたします。