なるほど健康メモ

リンパ節が腫れる(R3.12月号)

子供では風疹やはしか、水痘、おたふくかぜなどでリンパ節の腫れをよく経験しますが、健康な成人でも左右の首の横、耳の後ろや脇の下、そけい部などの体の表面近くにあるものはグリグリしたリンパ節を見つけることがあります。

本来リンパ節はそら豆のような平べったい形で、3~5ミリくらいのサイズです。胸の中、お腹の中などにも存在し全部で600から800個ぐらいあります。

リンパ節はリンパの流れにのって侵入した細菌、ウイルスや異物などを捕える関所のような役割を果たします。白血球や細胞などが集まって外敵と戦い、全身に広がるのを抑えています。この状態が「リンパ節の腫れ」なのです。

リンパ節が腫れる(R3.12月号)

猫にかまれたり、ひっかかれたりした後、リンパ節が腫れることがあり猫ひっかき病といいます。15歳以上30歳代前半の若い世代には伝染性単核球症と亜急性壊死性リンパ節炎があります。高い熱がつづき首に痛みのあるリンパ節腫大がみられ、時に肝障害も併発します。40歳以上の人で痛みも熱もないまま硬くはれていて、2センチ以上のときは悪性疾患の可能性も考えなければなりません。

リンパ節が腫れたらどこを受診すればよいのでしょう。多くは内科での相談でよいのですが、咽頭痛、耳の痛みなどがあったら耳鼻科、脇の下の腫れで乳房や上肢に異常あるなら外科、足の付け根で陰部に異常があれば泌尿器科で診てもらってください。

なお新型コロナのワクチン接種後に腋下リンパ節が腫れることがあります。