なるほど健康メモ

糖尿病(1)(R4.2月号)

最近日本では餓死の話は聞きません。むしろ食物をムダに捨てることが問題になっています。飽食の時代です。しかし少し前までは多くの人は飢えと戦っていました。日本だけでなく全世界でも同様だと思います。

ヒトは飢えには慣れていますが、飽食はあまり経験がありません。糖尿病が増加している原因です。ヒトは飢えに対しては備えがある程度ありますが飽食に対しては限られた武器しかありません。

ヒトは生きるために食物を取ります。糖質、タンパク質、脂肪などをエネルギー源として活動しています。中でも糖質の中のブドウ糖のみが脳のエネルギー源になります。

糖尿病(R4.2月号)

血液中のブドウ糖が血糖です。血糖が下がりすぎると死が待っています。低血糖には全身で抵抗して血糖を上げるように働きます。高血糖でも体には種々の異常が起こります。もちろん死ぬこともあります。

ホルモンのほとんどは血糖上昇作用があります。血糖を下げるホルモンはインスリンだけです。飽食の時代になってインスリンによって血糖を下げる機構が破綻し世界中に糖尿病が増加しています。

糖尿病は古くから知られています。3,500年前のエジプトで本に記載があります。日本では藤原道長(光源氏のモデルですね)が糖尿病だったと考えられています。

糖尿病はインスリンの相対的作用不足が続くことで慢性的になる病気です。

次回は糖尿病の種類や成因について解説します。