なるほど健康メモ

糖尿病(2)(R4.3月号)

糖尿病はインスリン依存性と非依存性に分けられます。依存性の代表が1型糖尿病です。1型糖尿病は膵臓のβ(ベータ)細胞(唯一のインスリン分泌細胞)が破壊されインスリンが出なくなる病気です。治療はインスリン注射のみです。1921年にインスリンが発見されるまでは死を待つのみの病気でした。

β細胞が破壊されるのは、ほとんどが自己免疫が原因です。リウマチ等の膠原病と同じです。現在β細胞を正常にする治療方法は発見されていません。生涯インスリン注射が必要となります。この病気は2型糖尿病とは異なり遺伝や生活習慣はあまり関与しません。

糖尿病(R4.2月号)

非依存性の代表が2型糖尿病です。95%が2型、5%が1型糖尿病と考えられています。インスリン分泌の低下やインスリン抵抗性を来す遺伝因子に過食や運動不足等が加わり40才以降から発症することが多いです。親族に糖尿病患者さんがいて肥満傾向の人は注意が必要です。分泌不足とは血糖を下げるだけの十分なインスリンが分泌されないことです。抵抗性とはインスリンは充分分泌されていますが体がインスリンに対して効きづらくなった状態をいいます。原因は肥満と運動不足が大きいと考えられています。メタボリック症候群の人が相当します。

1型2型以外に薬剤性や膵がん、膵炎等が原因の糖尿病もあります。特殊な例として妊娠糖尿病があります。糖尿病の人が妊娠した場合と妊娠して糖尿病になる場合がありますが、胎児に大きな影響を及ぼすことがあります。

次回は簡単に治療について述べます。