なるほど健康メモ

熱中症(R4.8月号)

ここ北海道北見の夏も日中の最高気温は35°Cを超え、日差しも強く、毎年のように熱中症で救急搬送される方がいます。この疾患はニュースで耳にすることも多く、全国で死者が出る怖い病気です。

もそも熱中症とは、高温多湿な環境にいることで体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が働かなくなったりして、さまざまな症状を起こす病気のことを言います。重症度によりIからIII度に分けられており、I度は軽症で立ちくらみ、筋肉痛など。II度は頭痛、吐き気、倦怠感などで受診を必要とする中等症。III度は重症で、意識障害、けいれんなどすぐに入院して、集中治療する必要がある危険な状態です。

熱中症(R4.8月号)

まずは何より予防が大切です!対策としては暑さを避けること、小まめに水分を補給することを心掛けましょう。直射日光を避けることや運動制限だけでなく、室内にいても熱中症になることがあります。扇風機やエアコン、除湿器などを使用し、小まめに室温や湿度を確認しましょう。室温28°C、湿度70%が、エアコン使用の目安とされています。

小まめな水分補給も大切で、発汗により失われる水分のほかに塩分・ミネラル・ビタミン等を取る必要があります。

夏の暑い日、冷えた果物に塩を振って食べるのも昔からの知恵でしょう。また脱水を避けるために調整された経口補水液も有益です。一方、糖分が多く含まれる飲料やアルコール類には注意が必要です。

高齢者や乳幼児、持病や障害のある方では生活環境への対応や体温の調節が困難なことがあり、家族や周囲の人々からの配慮が求められます