なるほど健康メモ

E型肝炎(R5.8月号)

E型肝炎は、A、B、Cそれぞれの型の肝炎に比べると、聞き慣れないものかもしれません。しかし、北見市内での発生は他の地域よりも多い傾向にあり、今年は特に例年よりも感染報告が多くなっています。

E型肝炎は、E型肝炎ウイルスが経口的に摂取されることにより、感染が成立します。発展途上国などでは、汚染された水などが原因となることが多いのですが、日本国内では、加熱不十分なブタ・イノシシ・シカの肉や内臓が原因となることが多く、北見市内の発生例も全例が、これらが原因と推定されています。

典型的症状としては、感染から2〜9週間後(平均6週間)にだるさ、発熱、食欲不振、 腹痛、黄疸(皮膚や粘膜が黄色くなること) がでます。

E型肝炎(R5.8月号)

発症しても対症療法で大半は治りますが、まれに劇症化することがあり、特に妊婦・高齢者は重症化しやすいので注意が必要です。

予防のために以下のことに気を付けてください。

・肉や内臓は生食を避け、中心まで十分に加熱しましょう
・生肉に使った包丁やまな板が、他の加熱しない食品に触れないようにしましょう
・生肉は専用のトングや箸を使い、焼き上がった肉や野菜など直接口に入れるものに触れないよう気を付けましょう
・生肉に触ったらよく手を洗いましょう
・生肉に使った包丁やまな板などの調理器具は、使い終わったらすぐに洗いましょう(洗った後熱湯をかけると消毒効果があります)